本田秀夫先生の講演で再確認した「本当の自立」とは…
ぷらいまりステップ管理者の香村です。
先日、小児精神科医の本田秀夫先生の講演を聞きに行ってきました。
本田先生は、信州大学医学部子どものこころの発達医学教室の教授で、かつ同大学の医学部附属病院子どものこころ診療部部長でもあり、講演活動だけでなく、外来での診療もされている発達障害の専門家です。
以前、NHKのプロフェッショナルという番組を見て先生のことを知り、先生の活動に興味を持っていましたが、そんな本田先生が大阪に来られるということで、とても楽しみに講演を聞きに行ってきました。
今回は「こどもの発達障害と向き合う大人たちへ」というテーマでお話を聞くことができました。
講演では、先生がこれまで取り組んでこられた様々な研究データや追跡調査の結果をもとに、参考になるお話がたくさんありました。
そして、さすがは医師ということもあり、医学的な研究データには説得力がありました。
例えば、
「幼児期にASDと診断された人たちが成人してどれぐらいの割合で社会参加できているか?」
「幼児期にASDと診断された人たちの成人期の年収」
「生活の満足度」
など、私達にとって関心の高いものばかり。
今私達が、療育を通じて関わらせていただいているお子様たちの就学後、就労、生活満足度がどうなっていくのか?ということについては、かなり気になるテーマです。
それを調査していた本田先生の研究データとして、今回お話を聞けたことがとても新鮮でした。
そして、今回の講演の中で「今、療育でできること」を再確認できたことを1つシェアさせていただきたいと思います。
それは、「本人の自己決定力と相談力を育てる」ことの大切さ。
療育の中でお子様に向き合う時、ぷらいまりステップでは「どうしたい?」「どんな方法ならできそう?」「どこまでならできるかな?」とお子様に確認することを大切にしています。
言葉で伝えられない場合は、お子様の様子を観察し、思いをくみ取ることに注力します。
そのうえで、スタッフが寄り添いながらもできるだけ「自分で決めたことができた」という「成功体験」を得られるよう支援していきます。
また、同時に「困ったときはSOSをだそう」ということも常々お子様に伝えています。
自分で発信できない場合は、お子様のそばでこちらから「何か困っていない?いつでもお助けマンするよ」と声がけをしています。
本田先生は、
・自分でできること、できないことを判断できること
・自分でできないことについてはほかの人に援助を求める
これこそが「本当の自立」だと強調されていました。
ぷらいまりステップで大切にしていることが、この先のお子様の人生の中で必要なことだということを言語化してもらえたようで、嬉しくもあり同時に、これからもこの姿勢を大切にお子様と向き合おう!と改めて思いました。
他にも保護者様にお伝えしたい内容が盛りだくさんでとても有意義な時間でした。
もし気になる方がいらっしゃれば香村までお声がけください!