療育の中で保護者様に感じ取っていただきたいこと
ぷらいまりステップ管理者の香村です。
先日、ミーティングをしているとスタッフから「療育として設定された活動以外にも、保護者様に伝えたいことはたくさんあるんです」という声がありました。
どういうことなのか?、もう少し解説します。
弊所では毎月、保護者様に「指導計画」を配布させていただいています。
これは、お子様の成長のために今月はどのような療育を行うのか、という「ねらい」をもって作られたお子様に向けた活動の計画です。
スタッフはこの指導計画を実践するために、その日の療育を設定します。
こうしてその日実施された活動やその時の様子を、弊所の場合は「HUG」という記録システムに入力をするのですが、冒頭のスタッフの意見というのは、
その日の活動が「できた」か「できなかった」かという事以外にも、保護者さまにはお子様がその日の療育の中で、人的環境(他の子供、指導員、子供の保護者)や物的環境(遊具やおもちゃ)と、どのように関わっているかなど、設定以外のことをもっと伝えたいし、知ってもらいたい。
ということなのです。
もちろん、その日の様子をできるだけしっかりお伝えできるよう、記録システムには設定活動に対する「ねらい」と、その「ねらい」に対してお子様の様子がどうだったのか?、そして「今日の〇〇ちゃん」と表記し、お伝えしたいことや記録に残しておきたいことを書いているつもりです。
ただ、これらをすべてシステムに文章で記録するのは難しいことです。
「わくわくクラス」、「ふむふむクラス」では、朝の会や昼の会で質問タイムや発表の時間を設けています。
この時間では、質問に対して自分で考えて答えたり、自分の好みを伝えたり、友達の好みを知ったりする経験をします。
自己表現をすることや相手を知り受け入れることはコミュニケーションでとても大事なプロセスですが、このような力は設定された活動を行うだけでは育ちにくい部分です。
そして、質問に対する答えを考えたり人の話を聞く姿を見て、お子様の成長を感じられることもあります。(これを記録として表現するのは難しいのですが)
そして、保護者様と一緒に参加していただく「きらきらクラス」。
このクラスでは自由遊びがありますが、このクラスのお子様は特に人的・物的環境の中でさまざまな刺激を受け、たくさんの経験をされています。
さきほども書いた通り、保護者様にはお子様のその日の活動が「できた」とか「できなかった」ということよりも、お子様がその活動の中でどのように人的・物的環境と関わっているか、という目線で見て頂ければと思います。
私たちスタッフもできるだけ「ぷらいまりステップで過ごす時間のすべて」に意味を持たせて関りを深めようと心がけています。
保護者様にはぜひとも、療育中にお子様の様子に注目していただき、記録や結果だけでは伝えきれないお子様の様子、成長を感じ取っていただければ幸いです。